
2025年12月18日、淘宝(タオバオ)は2025年の10大ヒット商品を発表した。痛金、アイロンビーズ、バッグチャーム、新中国式栄養ドリンク、薄底シューズ、車中泊スリーピングマット、排骨ダウンジャケット、AIコミュニケーションロボット、蘇超(江蘇省サッカーリーグ)応援グッズなどが選出された。
淘宝は2020年から毎年、検索数や販売数などのデータに基づいて年間のヒット商品を決めている。2020年のブラインドボックス、2024年の谷子、そして今年の痛金など、サブカルチャーの流行は、毎年ランキングに大きな影響を及ぼしてきた。また冬季北京オリンピックのビンドゥンドゥンや今年の蘇超応援グッズなど、その年に開催された大型イベントに関連したアイテムはたびたびランキング上位に登場している。
データによれば、過去1年間で淘宝におけるアイロンビーズの検索量は前年同期比で約500%、痛金の取引額は約300%、AIコミュニケーションロボットの取引額は1600%以上増加した。寒い季節に入ってからは排骨ダウンジャケットの取引数は前期比で250%以上の伸びを示し、双11期間中には薄底シューズの新商品ラインアップが7倍にも拡大した。
今回、様々なジャンルの商品がランクインしたが、その背景を読み解くと、数年来の景気低迷が続く中での節約志向、そんなストレス社会を生き抜くための省エネ志向、それでも決してお金には代えられない健康志向など、いくつかの共通点が見えてくる。
世界的な金価格の上昇が続く中、「痛金」という聞きなれないアイテムがトップに躍り出た。痛金とは、貴金属ブランドがアニメやゲームなどとコラボレーションして制作した純金製のアクセサリーやオブジェを指す。貴金属ブランドはこれまで高齢者層を主なターゲットにしてきたが、これらのコラボ商品によって、ターゲットを若年層へ拡大することに成功している。若年層にとっても「好きなキャラクターに課金はしたいが、無駄遣いはしたくない」という欲求を満たすものとなっており、両者の関係はWinWinだと言える。
2位に続いたのはアイロンビーズだった。職場や学校などで様々なストレスに晒されている若者世代。嫌なことを忘れて作業に没頭できるアイロンビーズは、彼らにとってちょうどいいストレス解消ツールのようだ。それに加え、アイロンビーズの完成品はキーホルダーやバッグチャームなどとしても使えるため、実益を兼ねた趣味になっている。アイロンビーズ制作キットの中には月間販売数が10万セットを超えるものもある。
健康意識の高い若者世代は、限られたお財布事情の中で健康への投資は惜しまない。その需要に応えるように、抗炎症、消化促進、免疫向上などの効用をうたう「新中国式栄養ドリンク」が次々と登場している。天猫で16年間営業してきた五谷磨房も、フェイスマスク風パッケージに入ったクルミ・黒ごま・黒豆パウダーを販売開始した。
ファッションジャンルからは、薄底シューズと排骨ダウンジャケットが選出された。排骨ダウンジャケットは、ステッチラインの間隔が狭く、着用するとあばら骨のように見えるダウンジャケットのことを指す。この二つのアイテムは「あまりおしゃれを頑張りたくない」という若者の省エネ志向を象徴している。メンツを重んじる中国社会の中で、かつては厚底シューズや高級ブランドのアウターなどを着用する人が多かったが、この趨勢は変わりつつあるようだ。近年のヒット商品を見ても、サイクリングウェアやヨガパンツなど、実用性や快適性を重視したアイテムが目立つ。
ニッチなアイテムとして、車中泊スリーピングマットが選出された。この選出は、政府による電気自動車への乗り換え促進キャンペーンや、キャンプ・トレッキングなどアウトドアのブームが大きな要因だろう。その一方で車中泊をすることで少しでも宿泊代を減らしたいという節約志向の表れでもあることも見過ごせない。

10位に登場したのは具体的な商品ではなく、淘宝フラッシュショッピングだった。淘宝フラッシュショッピングはあらゆるジャンルの商品を即日配達するサービスで、2025年5月に正式にローンチした。8月には1日あたりの注文数が1億2000万件に達し、配達ドライバーは200万人を超えた。かつては食料品や日用品など一部のジャンルに限定されていた即日配達が、あらゆるジャンルの商品に広がった衝撃は大きい。
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