2023年1月28日、京東は京東小時購の『2023年春節消費レポート』を発表した。京東小時購は2021年に始まった即日配送サービス。注文者の位置情報に基づき周囲3~5キロの提携店舗から商品を発送することで1時間以内に配達が完了することを売りにしている。
従来中国の春節といえば、春聯や倒福などの飾り、冷蔵庫や液晶テレビなどの家電を年末に買いに行くのが一般的だった。しかしオンラインショッピングが生活に根付いた世代が消費の中心になるにつれ、こうした年末の風物詩は消えつつある。今回発表されたレポートを見ると、年末年始消費の多様化が進んでいることがわかる。リアルタイム、リモートギフト、健康志向、ペット消費、デザイン家電などが新しいトレンドのキーワードのようだ。
最初のキーワードは『リアルタイム』。京東小時購に代表されるような即日配送サービスが普及するにつれ、人々は欲しいときに欲しいものをリアルタイムで注文するようになった。実際に京東小時購のデータによると、大晦日の注文は前年比171%も増加している。
次のキーワードは『リモートギフト』である。春節期間中であっても様々な理由で故郷に帰れない人達は多い。彼らはオンラインショッピングを通して、親戚や友人に遠隔でギフトを送っている。今回のレポートによると、購入者と受取者が異なる注文は、深圳、北京、昆明、広州、東莞などの都市で多く、これらの都市ではギフト購入が自分自身の購入の3倍に及ぶ。
春節期間中を通してギフトセットの販売は好調で、期間全体で前年比50%以上の増加となった。なかでも白酒やドライフルーツのギフトセットは前年同期比で10倍以上増加し、果物、コーヒー、海産干物のギフトセットは3倍以上増加した。地域別にみると東北地方では酒類のギフトセットが好まれ、華南地方ではコーヒーのギフトセットが好まれる傾向がある。フルーツのギフトセットは全国満遍なく人気があり、中でも最も売れているのはサクランボのギフトセットで、売上は前年比で102%増加した。
『健康志向』もひとつの大きなトレンドだ。一定の豊かさを手に入れた都市部で生活する人たちは健康的なライフスタイルを追求している。京東ではスマートヘルスモニタリング製品の売上が前年同期の10倍以上、マッサージ器、空気清浄機の売上が前年同期の2倍以上伸びた。防寒グッズも人気でニット帽や手袋、電気毛布、暖房器具などの売上は前年比2.5倍以上に伸びている。また阿膠(ロバ皮ゼラチン)など一部の強壮剤の売上は前年比4倍を超えた。
『ペット消費』も都市部で生活する中流階級の人々の間で伸びている。これらの人々はペットと共に帰省するために、ペット用旅行用品を購入しており、その売上は前年比で176%増加した。それ以外にペット用おもちゃ、ペットグルーミング用品、ペット医療用品は前年比で110%以上増加した。
若い世代の間では『デザイン家電』の消費も伸びている。レポートによるとロボット掃除機、フードプロセッサー、エアフライヤーの売り上げは前年比で8倍以上の伸びを示した。若い世代の消費者はデザイン性を兼ね備えた有名メーカーのハイエンドモデルを好む傾向にあるようだ。
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