中国EC業界の2大サービス、天猫と京東のバトルが激化している。11月3日、京東はアリババが「EC業界の秩序を乱す行為」をしているとして中国工商局に実名通報した。それに対しアリババは、消費者の判断に任せるべきで市場の問題は市場が解決すると主張する。ここ数年、双11(11月11日前後に行われる大規模セール)に勃発する天猫と京東のバトルはもはや恒例化していると言ってもいいだろう。
京東は双11を前にして、ある大手運送会社2社を利用しないようにサイト出店者に通達した。これらの運送会社を利用した場合、出店者に罰金を課し、サイト内での店舗評価を下げるという。京東がこのような通達をした背景には、これらの運送会社2社が天猫の双11セール協賛パートナーとして送り状に天猫のロゴを印刷したことがある。
さらに京東の通報によると、アリババは出店者に対し天猫の双11セールに参加する場合、他のショッピングサイトの双11セールに参加することを認めていないという。京東はこの件について、他のショッピングサイトのユーザーが公平な優待を受けられなくなり、消費者と出店者の利益も損ね、正常な市場競争を阻害する行為だと主張している。
この件に対しアリババは、市場の問題は市場で解決するべきで、市場競争に関しては消費者が答えをだす、と主張している。11月4日、天猫の双11準備委員会の芳娅さんは今回の実名通報について次のようにコメントをした。
「我々は品質、価格、物流、アフターサービスで他社に勝っています。今後も自社の顧客の期待を超えることを目指していきます。市場は更なるサービスを求めています。だから現状のサービスに胡坐をかいてはいけません。市場で争い事は避けられませんが、争い事を起こし騒ぎ立てることを目的にしてはいけません。市場は涙を信じません。市場が必要としているのは透明性のある開けた競争です。事業を行っていくには現実に向き合う勇気が必要なのではないでしょうか。我々は実名通報を尊重しますが、今回の実名通報はアヒルが水面を独占しているとニワトリが主張しているようなものです。」
業界の事情に詳しい人はこう主張する。
「天猫が考え出した双11セールは、中国全土に浸透し、大きな盛り上がりを見せる日になっています。消費者、出店者、そして社会全体が共に利益を得る日です。もちろん企業同士の競争は避けることができません。しかし競争相手を陥れたり、市場競争を阻害する行為は、健全な競争とはいえないのではないでしょうか。」
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