双11セールを目前にした11月10日、京東は同社傘下のC2Cショッピングサイト拍拍網を閉鎖することを発表した。既に新規出店者の申し込みは停止しており、2015年12月31日には既存出店者の契約更新を停止する。その後3か月間の猶予期間をもって2016年4月1日にサイトを完全に閉鎖する予定だ。
拍拍網のようなC2Cショッピングサイトの個人出店者は中国工商局への登録が必要ない。そのため工商局の監督が十分に行き届かず、拍拍網では偽物売買が横行していた。このことが京東が拍拍網を閉鎖する最大の原因となった。
拍拍網はもともとテンセントから京東に譲渡された。2014年5月に京東は本腰を入れてC2C分野へ進出するために拍拍網を別会社として独立させた。当時京東のオープンプラットフォームの総経理だった蒉鴬春氏が拍拍網のCEOを務めることになり、拍拍網の運営戦略が全面的に同氏に託された。しかし今年7月、蒉鴬春氏は拍拍網CEOを退任し、京東国際ブランド誘致部門の代表に就任していた。
実際のところ拍拍網は目立った変化を見せず、京東の成長にあまり貢献をしていなかった。それ以上に京東を悩ませていたのが偽物売買の横行だった。京東にとって大切なのは偽物売買の「多い」か「少ない」かではなく、「ある」か「ない」かだった。偽物売買を根絶するには自社のビジネスモデル自体を改める必要があったようだ。
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