2016年6月17日、テンセントが運営するスマートフォンアプリストアの応用宝は2016年5月のアプリランキングを公開した。このランキングはテンセントが毎月発表しているもので、更新日・期間ダウンロード数・ダウンロード増加率・ユーザー評価率・ユーザー評価数・SNSシェア数の6つの指標から決定され、その月に流行したアプリが10タイトル選出される。これらの指標の算出にはテンセントのサービスを利用する億単位のユーザーデータが直接採用されるため、信頼性が高いと言われている。
2016年5月のTOP10に入ったアプリは『映客直播』、『拼多多』、『全民K歌』、『征途』、『王者栄耀』、『球球大作戦』、『QQブラウザ』、『国務院』、『快手』、『唯品会』の10タイトルとなった。
この中でも注目すべきはユーザー作成コンテンツ(UGC)で、『映客直播』、『全民K歌』、『快手』の3タイトルがランクインした。モバイルインターネットの普及によって各分野にユーザー生成コンテンツ型のサービスが広がっていることが鮮明になった。
ECでは『拼多多』と『唯品会』がランキングに登場した。天猫、京東、淘宝などの巨大ECサービスがトップを走り続けるなか、垂直細分形の新たなモデルが巨大サービスの一角に食い込んでいけるかが注目される。
『国務院』はランキングに入った唯一のニュースのアプリとなった。『国務院』は中国政府が作成したニュースアプリで、今回初めてランキングに登場した。このことからユーザーが国家政治に対して高い関心度を持っていることがわかる。中国政府も国民と相互交流をはかるためのチャンネルとしてこのアプリを制作した。
ゲームでは『征途』、『王者栄耀』、『球球大作戦』の3タイトルがランキングに名を連ねた。
ランキングと同時に発表された『中国Androidデータ報告書』では盛り上がりをみせる動画ライブ配信に関するデータが公開された。
報告書によると、応用宝ユーザーの3割以上がライブ配信アプリを利用したことがあり、その中でもライブ配信アプリを日常的に使うヘビーユーザーは1日あたり平均3.4回、時間にして48分間利用する。
ライブ配信の内容に目を向けると、39.8%のユーザーがゲーム実況を、25.7%は歌を歌っているのを、23.1%はおしゃべりをしているのを見るのを好む。16.9%のユーザーは配信している内容はどうでもよく、配信主のルックスで見るかどうかを決める。
ユーザーが好む配信スタイルとしては、半数近いユーザーが「自然体」を選択した。その他に男性ユーザーは比較的「プロ風」の配信スタイルを好み、女性ユーザーは「さわやか」な配信スタイルを好む傾向が確認された。
動画ライブ配信はインターネット動画サービスに風穴を開けるのに成功し、おたく(宅腐)経済とネットアイドル(網紅)経済はその成長の大きな原動力になっている。この波に乗ろうと多くの企業が参入しているが、大半のユーザーは動画ライブ配信に画一化を求めていないため、多くのアプリが乱立している状態になっている。
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