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微信が企業内グループチャットのデータを初めて公開。利用企業は60万社、利用ユーザーは1000万人を突破。

2015年12月5日騰訊新聞

テンセントが運営するチャットアプリ微信(WeChat)は企業向けにグループチャットを作成するサービス微信企業号を提供している。12月1日に行われたフォーラムで、微信は微信企業号の利用企業は60万社を、利用ユーザーは1000万人を突破したことを発表した。

テンセント上海の総経理である張立軍氏は「インターネット+※1は現在消費者の領域から企業の領域に進化をしています。その進化の過程で、企業が実行するべきインターネット+戦略は全てのバリューチェーンを結びつけ、企業内部の情報孤島をなくし、シェア経済を築くことです。」と話した。

微信オープンプラットフォーム副総経理の孫剣暉氏は「微信企業号は企業のエコシステムを最適化するサービスを提供していきます。時間と場所を選ばずに従業員・取引企業・顧客とつながり、全てのバリューチェーンを結び付けます。管理業務や商業形態におおきな変革をもたらすでしょう。」と説明する。

同氏は「紙の時代、パソコンの時代、モバイルの時代を経て、企業は現在ネットワークの時代に突入しました。インターネットの成熟したエコシステムを活用して独自の小さなエコシステムを構築することが、企業にとってネットワーク化を実現する最適な方法です。微信企業号は、微信の巨大でアクティブなエコシステムを利用して、企業がひとつの入り口から入って自由に活用していけるオープンなシステムです。」と続けた。

微信は微信企業号の具体的な活用例も紹介している。

通威グループは中国全土に展開する水産企業で、その顧客は漁師である。微信企業号を利用し始めてから、約15万人の漁師と、1万人以上の仲買人をひとつの微信企業号で管理できるようになった。もし漁師や仲買人がトラブルに遭遇しても、すぐに微信企業号を通して解決を計れる。

家電メーカーの九陽は微信企業号を通して、従業員、修理サポート人員、販売代理店の販売員をグループ化した。また微信服務号※2を通して販売員が消費者と繋がりを築くことに対し微信紅包※3のインセンティブをだし、カスタマーサービスの改善を計ることに成功している。

孫剣暉氏は、搖一搖(ふるふる)など微信の基本的な機能とオープンプラットフォームのサードパーティアプリを利用するとタイムカードに代わる勤怠管理も可能で、企業内の管理業務を楽しいものに変えていくことができることも紹介した。

※1 中国政府が提唱する、IT技術を小売業・製造業などとIT以外の領域と結合し、各産業の成長を促進する戦略。

※2 微信が企業向けに提供している一般消費者とコミュニケーションをとるためのサービス。

※3 中国でお年玉などに利用される赤いご祝儀袋のこと。微信では任意の金額の電子マネーをユーザー間で送金できる。

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