1月27日、淘宝と天猫は商品ごとの販売履歴表示を中止した。これまで商品ごとに購入したユーザー名や販売日時などの販売履歴が表示されていたが、この情報が削除された形になる。なお過去の総販売数量や販売ランキングは引き続き表示される。これは販売履歴の多い店舗にとっては悪いニュースだが、開店したばかりで販売履歴の少ない店舗にとってはいいニュースといえるだろう。
淘宝は今回の変更は店舗のプライベート情報を保護するためだと発表している。しかし業界内では販売履歴のねつ造を防止するためではないかと考えられている。
中国EC業界には「刷単(シュアダン)」という言葉がある。これは自動的に(もしくは人力で)実際の商品売買が行われない空取引を作りだし、販売履歴をねつ造する行為を意味する。多くの消費者は販売履歴を見て購入を判断するため中国EC業界にはこのような不正行為を行い販売履歴を増やす店舗は少なくない。
以前から販売履歴のデータを分析して店舗の販売履歴がねつ造されたものかどうかを判断する方法があった。淘宝もこれらの分析から販売履歴をねつ造をした店舗を判断し、それらの店舗にペナルティを与えたこともあった。しかしこれらの分析は正確性に欠けるという問題点があった。
今回の変更によりライバル店舗が毎日販売している商品数量がわからなくなれば、自分の店舗のランキングを上昇させるためにどれだけの販売数量をねつ造する必要があるかもわからない。よって販売履歴のねつ造防止に一定の効果があるのではないかと考えられている。
今回の変更はこれまで販売履歴を見て購入を判断してきた消費者にとってマイナスだ。しかしこの変更により店舗同士の公正な競争が激化すれば消費者にとってプラスに転じる面も多いだろう。
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