中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空、海南航空、首都航空、重慶航空など中国の大手航空会社が続々と旅行価格比較サイト最大手のQunar(去哪児)との業務提携解消を発表している。
1月4日、中国国際航空と中国東方航空はQunarとの業務提携を解消することを発表した。2社はその理由としてQunarを利用した旅行客からのクレームが増えていることを挙げている。クレームの内容は、航空券の価格が勝手に上乗せされた、航空券の使用条件が勝手に変更された、キャンセル手数料や変更手数料が規定よりも高かった、運航スケジュール変更の通知がなかった、などが多いという。この解消理由はこれら2社に先立ち提携解消を発表していた中国南方航空や海南航空が挙げた理由と酷似している。
これに対しQunarは、現在提携を一時的に中止しているのは、検索結果の表示順に関して合意に至っていないからであり、ユーザーは引き続きQunarから中国南方航空や海南航空の航空券を予約できると発表した。
ある業界関係者は、大手航空会社が相次いでQunarと提携解消を発表しているのは、Qunarが航空券販売事業で新たに導入した取引方式の影響が大きいと分析している。この取引方式は「センザンコウシステム」とは呼ばれていて、Qunarの説明によると「予約完了後に航空券を手配する方式」だという。まず消費者はQunarが提示する価格から好きなものを選択し航空券の予約および支払いを完了する。その後、Qunarに参加している旅行代理店は消費者が選択した価格に合わせて航空券発行を進める。旅行代理店が事前に座席を確保し、価格を独自に設定する方式とは大きく異なる。このシステムの導入から約1週間が経ち、国内線および国際線の大部分において既にこのシステムでの予約が可能になっている。
「センザンコウシステム」の責任者で、Qunar航空券事業旅行代理店管理部総経理の肖宇氏は以前メディアに対して次のように述べている。「インターネット+の時代において、売買に関する情報障壁は崩れてきています。全ての価格と取引情報は透明性を保つために公開されるべきです。旅行代理店にとって、情報の非対称性を利用して厚い利益を確保するビジネスモデルは既に継続できるものではありません。」
肖宇氏によると、「センザンコウシステム」の新しい取引方式は、旅行代理店の優劣を選別するシャッフルだという。「今後は優れたサービスをより安い価格で提供できた旅行代理店が多くの注文を受けるようになるでしょう。だから旅行代理店の生死を決めるのは、航空会社でも、我々オンラインプラットフォームでもなく、ユーザーなのです。」
業界関係者によると、「センザンコウシステム」は伝統的な航空会社売買方式を一変するもので、一部旅行代理店の既得権益を破壊するものだという。肖宇氏は「必ず反対意見も出てくるでしょう。」と一定の反発に対しては事前に予想済みだった。しかし今回「センザンコウシステム」とは直接関係のない大手航空会社が大々的に提携解消を発表したことはQunarにとっては想定外だったのかもしれない。Qunarは時間が経過すれば「センザンコウシステム」が優れていることは証明されるとし、このシステムを推し進めていくことに変わりはないという。今後「センザンコウシステム」を続けていくことができるかどうかは、航空会社と旅行代理店との関係をどう再構築していくかが重要な要因となる。
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