その日の朝、成都の街を突然の大雨が襲い、多くの人が通勤途中で立ち往生していた。そんな中、成都に住む楊さんは中国でも広がりつつある配車アプリUber(中国語名は優歩という)を使い車を手配した。しかし5分ほど過ぎてアプリを確認すると、手配した車はどんどん遠く向かっていることに気が付いた。運転手に電話をかけても、一向に電話に応じなかった。仕方がなく楊さんは注文をキャンセルしたが、10元が引かれたまま戻ってこなかった。
明細によると、楊さんは7時56分に注文を送信した。4分以内に運転手が到着するというショートメールをUberから受け取っている。楊さんは8時6分と8時8分に運転手に2回電話をかけたが、電話には誰も出なかった。その後、楊さんは注文をキャンセルしたが、その時に10元が引き落とされた。「これまでUberを利用したときは、運転手は注文後すぐに電話をかけてくれました。しかし今回は運転手はいっこうに自分から電話をかけてきませんでしたし、10分後ぐらいにこちらから2回ほど電話をかけましたが、誰も電話にでませんでした。」楊さんは、通勤途中で急いでいたのでその時は注文をキャンセルすることしかできなかったと話している。Uberはメールでこの費用について「運転手が予約を受けてから5分以上経過して予約を取り消す場合、10元のキャンセル料がかかります。」と説明した。
楊さんは、配車を利用していないのにキャンセル料がかかるのは妥当ではないと主張している。「私は自分の意思でキャンセルしたわけではありません。運転手に3回も電話をしました。1回目は通じず、その後の2回は誰も電話にでませんでした。」楊さんは、もしキャンセル料がかかるとしても、運転手側に費用を負担させるべきだと訴えている。「このシステムの抜け道は簡単にわかりますし、もし私が運転手側ならば、故意に迎えに行かなくても待機収入を得ることができます。」
楊さんはUberに対して苦情の電話をかけたかったが、Uberのサイトには電話番号は記載されていなかった。インターネット検索で、他のネットユーザーからの情報を参考にして、アプリ内の操作で苦情を送信した。これまでにUberは楊さんに10元を返金することを決めたという。
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